少し古い記事になるが今でも時々読み返す記事がある。MicrosoftのCEO、サティア・ナデラがMicrosoftの本質を語るこの記事だ。
別に目新しい分析手法を語っているわけでも、外野の我々が知り得なかったMicrosoftの内情を暴露するわけでもなく、ある意味でよくある手法で本質を語っている。しかしそれが興味深い。
ナデラは、Microsoftの特徴をそれまでの解釈から抽象化させた人物だと思っている。そしてその意志が当時のこの発言から読み取れる。
当時、いろいろな会社からスマートフォン(モバイルOS)が発表されていた。今も覇権を二分するiPhoneやAndroidスマホのほかにも、海外ではAmazonからFirePhoneが出ていたし、MicrosoftもWindowsPhoneに熱心だった。
各社がモバイルデバイスをだして差別化を競っていたが、そんな中でのこの分析は見事だと思った。それぞれに異なる特徴があることはわかっていたものの、大局的にプロダクト横断的にそれらの違いを教えてもらった気分だった。
自社はどんな会社なのか。アイデンティティはどこにあるのか。
とてもシンプルな問いだからこそ、汎用性があって多くの場面で適用できる。
彼らとその競合のサービスを見定める一つの手段以上に、ボクらの身の回りのことにもあてはめられるクエスチョンだ。
自分の会社や所属するコミュニティ、ブログ。ふと行き詰まったときにヒントをくれる。自己とその他のそれぞれのアイデンティティは何なのか。それを踏まえて、ボクらのすべきことは何なのか。
なんてことない分析かもしれないが、忘れたくなくて時々ボクはこの記事に戻ってくる。
今ではMicrosoftは、上にあげたスマホについては失敗だったと言わざる得ないし、今ではGAFAに先を越されている感もある。それでも成功している分野はいろいろある。四半期決算の前回も好調だったことは以下の記事でわかる。
https://jp.reuters.com/article/microsoft-results-idJPKBN1K934F
Microsoftが近い将来、またイノベーションを起こしてくれることを密かに期待している。
※念の為、別にボクはMicrosoftの回し者でも何でもない。
Hit Refresh(ヒット リフレッシュ) マイクロソフト再興とテクノロジーの未来
- 作者: サティア・ナデラ,グレッグ・ショー、ジル・トレイシー・ニコルズ,ビル・ゲイツ
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2017/11/16
- メディア: 単行本
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