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ニュース番組で現代国語の読解力を鍛えてみる

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メリークリスマス。

 

一週間あいてしまった。12月は師走というだけ忙しい。そして週初めはセンター数学解説だったが、2018年分が終わって間もなく新しい問題が夜に出てくるまで、それまで別企画で繋ぐのもいいかなと思っている今日このごろ。でも、週イチは問題解説をお届けしたいと考えている。

 

ということで今回のテーマ。

 

「ニュース番組で現代国語の読解力を鍛えてみる」

 

数学が好きなサラリーマンで、現代国語な要素はなにも持ち合わせていないが、こんな無責任な立場からひとつ提案をしてみたい。

 

別にニュースをみて、時事問題を意識しながらその課題点を思考するとか、そういうことをやりたいわけじゃない。

 

だらだらとテレビやabema、ときにNewsPicksの動画を見ていてよく思うことがある。ニュース番組的なものを見ていることが多いんだけど、いろんな番組でいろんなコメンテーターが多種多様な解説をするわけで、それがとても興味深い。

 

この興味深いというのは、発言内容というよりその言い回しの方だ。

 

多くの場合、その時報じている時事内容について(本人が事実と解釈している)事実の説明を行うわけだが、そのなかで形容詞を用いることがある。

 

例えば、典型的なニュース番組ではないが、NewsPicksの中のWeeklyOchiaiという番組でゲストの乙武氏が

「海外のパラリンピックの要人と話したとき、日本のテクノロジーを見習わなければならないと言われ、恥ずかしい思いをした 」

といった趣旨のことを話していた。

 

ここでボクが着目するのは、恥ずかしいという言葉だ。

 

形容詞は、主観的なものだ。そう感じたからには、なぜそう感じたのか説明してこそ知識人である。

 

とはいえ、別に本人が説明せずとも番組全体としてどこかでその解が言及されればそういうことかと腑に落ちるわけで、この例では隣に座る佐々木氏が「近代の行き過ぎた標準化ですね」と説明している。つまり、外国にはテクノロジーが進んだ国家であると映る一方で、そのテクノロジーの柔軟性を活かせず、昔からある活用法の延長線上にしかない今の日本を恥ずかしいと憂いたことがわかる。

 

真実はさておき、発言の中にある形容詞を読み解くことは面白い。

英語の場合、感情を表す動詞の主語はその感情の原因であることが一般的だ。これは英語のよくできた表現だと思う。感情は、なにか原因があってボクらに抱かされるものなのだ。

 

そういう意味で、形容詞も同じだ。誰かが形容詞を口にしたとき、その感情の原因を確認すると、その発言が立体的に見えてくる。

 

タモリさんの有名な赤塚不二夫への弔事もこれだ。多くの状況を説明し、これでいいのだという言葉の意味を伝えている。

 

ときに、逃げの形容詞を放つコメンテーターも存在する。感情の原因を説明しないコメンテーターだ。

 

「これじゃかっこ悪いですね」

とか

「情けないですね」

とかを言い逃げする場面がときどきある。なぜそう感じたのかをちゃんと伝えるべきで、空気を察してね、わかるでしょというスタンスではいただけない。原因を伝えることで、感情の追体験とまではいかないまでも、共感を生むことができる。共感を得ようとしないコメントは、ただの個人的な感想でしかない。

 

こういう具合にボクはニュースをみてるけど、もしかすると現代文の読解力養成に一役買えるのではとふと感じて投稿してみた具合だ。

 

もっと具体策を語ってみたいが、とりあえず今日はここまで。

これでいいのだ―赤塚不二夫自叙伝 (文春文庫)

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