今回は、基本的な二次関数の話。
2次関数はご存知の通り、中学数学で初登場し、接線とか面積とか色んなとこで大学まで顔を出してくる超有名関数だ。
人によっては、平方完成とか頂点とか軸とかをひたすら計算させられたりして、数学を嫌いなものにした犯人かもしれない。そんな人の思いを反転させられるほどのことじゃないけど、ボクがこの関数に最初に興味を持ったのは、
「すべての2次関数は相似である」
ということを知ったときだった。
そんなの当然じゃないかという人のことはさておき、この事実を知らなかった人へ。
すべての2次関数は相似なのである。
相似とは、中学幾何で出てきた、倍率は違うかもしれないけど形が同じというみんなご存知のアレだ。
任意の二次関数で考えてみよう。
どんな二次関数でも平行移動については形は変わらないわけだから頂点を原点に持ってきて考える。
更に、
$y=ax^2$と$y=ax^2 (a>0)$
も対称性があるので形は変わらない。
よって、$y=ax^2 (a>0)$ のときだけを考えることができる。
$y=(\sqrt{a}x)^2 (a>0)$
って表せるので、$X=\sqrt{a}x$とおけば
$y=(X)^2 (a>0)$
となる。この変数変換$X=\sqrt{a}x$は、まさに倍率的な置き換えをしているだけで、その結果が$y=X^2$という基本的な式に成り代わっている。
ここで具体的に$a=\dfrac{1}{4}$として考えてみよう。
$y=\dfrac{1}{4}x^2$
と表せる。
この関数上の任意の点$\left(t, \dfrac{1}{4}t^2\right)$を原点を中心に$\dfrac{1}{4}$倍してみると$\left( \dfrac{1}{4}t, \dfrac{1}{4} \cdot \dfrac{1}{4}t^2 \right)$となる。
これは$y=x^2$上にある点であることがわかる。$t$と同様$\dfrac{1}{4}t$は実数全体を動くから、図形全体が$\dfrac{1}{4}$倍されたことになる。
$t$を時間と考えて原点から点を動かすことを考えてみると、$\dfrac{1}{4}$倍してることから$1$倍とくらべゆっくりと広がっていく。ちょうど4倍ズームした状態にある。
この辺の実感について、自分で色々図を書いてみるのもいいけど、
ここはオススメだ。とりあえずどんなグラフになるのか手っ取り早く描くことができる。しかも$y=ax^2$の$a$をパラメータとして、自由に数値を変化させたときに図形がどう変わるかも簡単に見れるから、ズームイン、アウトな状況がわかりやすい。
で。ちなみに、相似であると何が嬉しいのかというと、例えば比に関することは恩恵を感じやすい。
二次関数の任意の2つの接線と二次関数に囲まれる面積と接点を結ぶ直線と二次関数に囲まれる面積の比は一定であることは、一番シンプルな$y=x^2$で考察すればいいことがわかる。他にも、色々と二次関数を相似という観点で遊んでいれば、色んな性質がみえてくるだろう。
この関数と幾何の結びつきを知ったときは感動した。別々の入り口から学んだ事柄が結びつく様を知ることは、ボクにとって数学を愉しむ醍醐味の1つだ。とてもささやかな例であるこの相似以外にも、オイラーの公式でも出処のことなる$e$、$i$、$π$が単純に交錯する姿に感動を覚える人も少なくないと思うけど、似たような感じだ。