数学が好きなサラリーマンのブログ

数学が好きなサラリーマンのブログです。数学ネタから大学受験数学、ビジネスやライフスタイルまで数学が好きなサラリーマンの頭の中を大公開しています。

理科大入試で学ぶ数学講座 2020理1-(3)②

f:id:mathbanker:20180925144149j:plain

隔週更新になってきた昨今。無理やりにでも更新するぜー。おー。

問題

f:id:mathbanker:20211004231326p:plain

解説

前回の続き。

前回は$y=x^2$で考えてたけど、今回は$y=4x^2$で似たようなことをしましょう的問題。ちゃんと問題文を読むと、「相似」という言葉があるのに気づくし、気になるに違いない。

 

昔、「すべての二次関数は相似だよ」って記事を書いたことがあったけど、この問題ででてくるのは二次関数と円なわけで、両方とも係数が何だろうが全部相似だ(つまり位置と大きさが違うだけ)。なのに、問題文において

「・・が相似であるとき」

という表現がでてきている。これは、

「・・が相似でないときがある」

と同じだ。つまり相似なもの二つに囲まれた領域は、形が変わりうるもので、それがたまたま相似になる、ということだ。

 

$C_1$から$C_2$への変化はなんだったか確認すると、二次関数の係数が4になっているのと、円の中心が変数$a$になっていることだ。接している条件は同じなので、伴って半径も変数化している。

 

ということは、$a$の値によって$C_2$の形は変わり、たまたま同じ形になるところ(=相似)を求めよ、と解釈できる。

 

では、もう一歩踏み込んで、

$a$の値によって$C_2$の形は変わり

とはどういうことかを考えてみよう。だって、

形が変わる

という表現はあいまいだからだ。数学をやってるんだから、数式で表現できない(もしくは、難しい)日本語表現はもっと分解してみる。つまり、

$a$の値によって○○が変わり、結果として$C_2$の形は変わる

という○○の正体を突き止めるわけだ。

 

ボクらは中学時代に相似を習って、そこに対する新しい知識は高校数学ではあまり更新されない。つまり、相似について判断できる根拠は線分の比と角度以外にあまり思いつかない。

 

この問題において、$a$の値が動くことによって線分の比がどう変わるかはあまりよくわからないけど、例えば$a$の値が大きくなると$a$と接点を結ぶ線と$y$軸の間の角度はどんどん小さくなることはすぐにわかる。ということは、

この角度が同じになるとき相似になるはずだよね

と思えるはずだ。

 

で、前回の問題解説からここの角度は$\dfrac{\pi}{4}$であることがわかっている(直角二等辺三角形を半分に切っただけ)。つまり、角度が$\dfrac{\pi}{4}$であれば相似になっているということだ。

 

これくらいで問題を解く武器はそろってきた気がするから、次回実際に計算をしていこう。

 

今回はここまで。