今回は理科大問題解説の続き。年末に近づいてきたな。トロトロしてたら終わんないな。
問題
解説
今回は、この問題のうち、1-C。
こういう問題って、パターンと言われればそれまでだけど、それじゃ勿体ないから少し知らないふりして考えてみよう。
問題文を見て解き方がぱっとわからないときに、
「どうやって解くんだろう」
「閃け、自分!」
なんて言葉をひたすらループしているだけでその実何も考えていないなんて人、それなりいるんじゃないか。
こんなときは、まずできることからはじめてみる。問題を解くために与えられている条件を整理し、何を問われているのか、何がわからないのかをハッキリさせたい。
大問に複数問題がくっついているような問題は、得てしてすでに解いた問題たちもヒントになるわけで、そこも含めて捉えると、ボクらは$f(x)$の正体はすでにわかっている。
$y=(x-4)^2 $ $ 1\leqq x < 3$
$y=x-2 $ $ 3\leqq x < 6$
$y=-x^2+6x+4 $ $ x<1,$ $ 6 \leqq x$
こんな$f(x)$において、
$f(x)=k$
となるような実数$x$が4つ存在する$k$の範囲が求めるものだ。わからない人はきっと、4つ存在する$k$なんてどう考えるのよといったところか。
例えば、
$-x^2+6x+4$
という式をみたときに何を考えるだろうか。そのまま見たままに二次式だなと代数学的に捉えることもできるし、$y=-x^2+6x+4$という形にして二次関数と解析学的に捉えることもできる。
もっとフランクに言えば、文字式の計算的なアプローチで先が見えないなら、グラフを書いて考えてみようということだ。
この問題の$f(x)$のグラフを描いてみよう。3つそれぞれの関数は単純だし、それぞれが範囲を担っているだけなので、それぞれのグラフを書いてつなげ合わせれば描くことができる。
こんな感じだ。てっとり早く確認したい場合は、このサイトを使ってみるのがおすすめだ。
このグラフと、
$f(x)=k$
を考える。いや、このグラフは$f(x)$なわけで、左辺なわけだから、分解してみると
$y=f(x)$
$y=k$
を考えることになる。これらを$f(x)=k$としているわけだから、連立方程式を解いていることになる。2つの関数の連立方程式は、グラフの世界で何を表すかというと、それらの交点にほかならない。
つまり、$f(x)=k$となるような$x$が4つというのは、グラフ上で考えると、2つのグラフの交点が4つということだ。そうなるような$k$の範囲を求めればいい。
この横軸が
$y=k$
の直線だ。この直線が1と4の間にあるときに交点が4つできることがわかる。
ゆえに
$1 < k < 4$
とわかる。
文字式を計算するアプローチ(代数学的アプローチ)
グラフを描いて考察するアプローチ(解析学的アプローチ)
の他に
図を描いて比などを用いるアプローチ(幾何学的なアプローチ)
などがある。
悶々と腕組んでなんとなく悩むよりも、どれかのアプローチで道が拓けないかを考えてみることはいい作戦のひとつだ。