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理科大入試で学ぶ数学講座 2020理1-(2)-(d)

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今回も、だらだらやってるこのシリーズ。

知ってないと解けない公式があるわけじゃないから、手持ちの武器を使ってどうやって攻略できるか考えていこう。

なんかそれってフォートナイトと似てるな、うん。

問題

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解説

 カードピックアップシリーズ最終編。

 

前回の問題に

差の最大値が13以上

という条件が追加されたかたちになっている。

 

 ということは、前回の値120を超えない値が答えのはずだ。だからなんだよ、と思うかもしれないけど、答えがでた、と思ったときに120以上の値になってたら計算ミスしてるなと気づくことができる。

 

作戦的には前回の流れを汲んで、16枚のカードに7枚の「取り出す」カードと9枚の「取り出さない」カードをあてがっていくことはベースにしたい。

 

で、差が13以上を考える。左から右へ1から16が並んでいるとすると、最大差だから一番左の「取り出す」カードと一番右にある「取り出す」カードそれぞれがあてがわれた数字の差が13以上ということだ。

 

 

 

 

うまい計算方法が思いつかないなと思う場合には、考える立ち位置を変えてみる。どういうことかというと、「じゃない方を考えてみる」ということだ。場合の数の解法なんて結局のところ

もれなく、ダブりなく数える

ということを、効率化の程度はあれど実践しているに過ぎない。今回の問題はMAX120ってわかっているし、問われている側と問われていない側(=「じゃない方」)のうち簡単にわかる方を計算すれば、答えは出てくるはずだ。

 

今回の問題におけるじゃない方は

数字の差が最大でも12以下

ということになる。そもそもこの問題設定において、どこまでこの値は小さくなることができるのだろうか。

 

もともとの条件で、どの数の差も2以上、となっていることに注意して、一番小さいパターンを書き出してみる。

1 3 5 7 9 11 13

このとき、1と13の差が12となるので、最大差は12を下回ることはありえない。つまり、今回の問題におけるじゃない方は

数字の差が最大でも12以下

 から

数字の差が最大でも12

と書き換えることができる。

13以上 VS ジャスト12

なわけだから、じゃない方を考えるほうが簡単そうだ、と容易に想像がつく。

 

では、差が 12となるパターンをもれなく、ダブりなく考えていこう。

1 3 5 7 9 11 13

のパターンから考えてみる。このどの箇所の間隔を広げてみても結局は両端の値が広がることになるわけで、最大が12を超えてしまう。つまり、最初から最後まで2ずつ増えた7つの数の組み合わせのみが12になるわけで、このような組み合わせがほかに何パターンあるかを考えればいい。

 

例えば、スタートの値を2にしてみると、

2 4 6 8 10 12 14

となる。数の並びの最大は16なわけだから、スタートの値をずらした形は他に

3 5 7 9 11 13 15

4 6 8 10 12 14 16

しかないことは書き出してみるまでもなく、最大値に着目したらわかるはずだ。

 

ということで、「じゃない方」の数は、たった4通りしかないことがわかった。全部で120通りのうち、今回の条件が適合しない場合の数は4通りということだ。ゆえに求めるべき場合の数は、

120-4=116

だと容易に計算することができる。

 

問われている方がすぐに解法がわからないとき、「じゃない方」を攻略してみる。二元論的な検討をしているときにはいつだって考えるべきスタンスと思う。

合言葉は、

いつでも頭にじゃない方

だ。これは数学に限った話じゃないよ。

 

ということで今回はここまで。