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理科大入試で学ぶ数学講座 2019理3-4

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そろそろ春だな。
ビジネス数学が時々巷で話題になるけど、数学そのものというか、問題解決の技法の共通点を深堀りしてみたいこの頃。

問題

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解説

(4)

 前回求めた極限に$n$をかけたものの極限を求める。前回ははさみうちで答えをだしたわけだから、まずは同じ態度で使った不等式の両辺に素直に$n$をかけることから考えてみる。

 

 $$\int_{n}^{n+1} nf(n)dx \leqq \int_{n}^{n+1} nf(x)dx \leqq \int_{n}^{n+1} nf(n+1)dx$$

 

両端は前回同様簡単な計算式なのでそのまま計算すると、

 

$$\int_{n}^{n+1} nf(n)dx=nf(n)\left\{ (n+1)-n \right\} =\dfrac{n^3}{1+n+n^3}$$

 

これまた2つの整式の分数形なので、最大次の$n^3$で分母分子を割り算すれば、

$$\dfrac{n^3}{1+n+n^3} \rightarrow 1$$

と求まる。

 

左辺の極限が1なので、はさみうちを使うことを意識すると、右辺も極限1になるよねと思いながら、念のため計算してみる。

 

$$\int_{n}^{n+1} nf(n+1)dx=nf(n+1)\left\{ (n+1)-n \right\} =\dfrac{(n+1)^3}{1+(n+1)+(n+1)^3}$$

 

 前回同様、$n+1=m$とおけば、$n \rightarrow \infty$のとき$m \rightarrow \infty$なわけで、

$$\dfrac{m^3}{1+m+m^3} \rightarrow 1$$

と計算できる。

 

うーん。何のひねりもなかった。。

解けない積分計算と漸化式は、解けるものではさみうち

ってことだけ抑えていれば、とても簡単な問題。はさみうちの原理で、計算できないものをできるものではさみこむことで極限が求まるよというものなので、これはまーその事実さえわかってれば手の運動ゆえ、はさみうちの練習問題というか、教科書レベルの問題だった。

 

今回はここまで。次は何を解こうかな。