今回、大した話じゃないけど、Twitter界隈で気になる主張をそれなりみたので、その辺をテーマに。今週もう一回くらい更新するかも。かも、ね。
A君とB君の身長。
昨日と今日の降水量。
そして、新型コロナとインフル。
何かと何かを比べることは身近でよくあることだ。なんとなく似ているものを比べがちだけど、比べるってどういうことなんだろう。
何かと何かを比べるとき、その2つには必ず同じ基準があって、その基準を用いて比較する。大抵の場合、何かが違うから比較するわけだけど、比較は「同じ」ところが何なのかを見つけるところから始まる。
A君とB君の身長ならば、基準は身長だし、昨日と今日の降水量ならば降水量、新型コロナとインフルならば基準となりそうなものは致死率だろうか。
ここで注意すべきは、比較する対象が平等になっているかどうかだ。身長ならば両方に対し、一人の身長であることを課すし、降水量ならばこの場合は両方一日あたりとなっている。致死率の場合、亡くなった人÷感染した人と計算することで、亡くなった人の実際の数を比較するのではなく、ある一人が感染した場合の亡くなる比率を計算し、平等性を保っている。
よくありがちな話が、
インフルエンザはワクチンがある中で、毎年1,000万人が感染し、1,000人から2,000人が亡くなっている。似たような数亡くなっているのに、コロナだけ騒ぐのはおかしい!
みたいな指摘。
現時点で新型コロナは28.9万人が感染していて、このうち3,850人が亡くなっている。
単純に割り算した値を比較すると、
$\frac{2000}{10000000}=0.0002$
$\frac{3850}{289000}=0.0133217993 \cdots$
と結構な差があることがわかる。亡くなりやすさの観点からは、インフルと同じ!と言い切るには難しい差ではないだろうか。
実際のところは、年代別に顕著に致死率が異なることから、この数値を参考に一律全世代が同じ行動を取ることはナンセンスかもしれない。しかし、逆に言うと世代で偏っていて若い人は低いということであれば、年齢が高い世代ほどこの数値以上の致死率が出てくることは自明なわけで、自分の生活圏にそういった世代の方がいるのであれば行動は慎重であるべきとわかる。