突然寒くなってきた。でもボクの中ではまだギリギリ適温。これくらいで年間通してくれると気持ちいいんだけどな。
GoogleのPixelの発表をみて何故か無性にChromebookを新調したくなり、ASUSのChromebook C302CAを入手。
超いい。快適。
ちなみに発表されたSlateみたいなタブレットにもノートにもなるよ的端末はクラムシェルの気軽さを犠牲にしているので苦手だ(スマホの方は気になるけど)。
ということで前回の続き。
突然②とかテとか出てくるけど、ほんとに突然ではなくてもちろん前回にその正体はでてるのでここで確認しておこう。
②:$x^{\log_{3}x} \geqq \left( \dfrac{x}{c} \right)^{3}$
テ:$0$
つまり、$x \geqq 0$のときに$c$の動く範囲を求めようという問題。
で、二を考えるのに主語は「 $t$ の取りうる範囲は」となっている。 $t$ ってなんだったけ?と振り返ると、
$t=\log_{3}x$
とおいたものだった。
前にも話したことがあるが、数学において文字変数とは定義域とセットのもので、常に意識する必要がある。
なぜなら置換するということは、ある集合からある集合への写像を考えることだからだ。
どんなルールで、何から何へ移るのか。
ルールばかりに目がいって、そのルールによってなにが起きているのかを無視するのはよくない。
もともと
$x \geqq 0$
だったわけで、
$t=\log_{3}x$
と置くことで $t$ どう動くのかは問われずとも考えておくべきところだ。
$t$ は $x$ の対数関数で表現されている。 $x \geqq 0$はこの対数関数の真数条件にあたるものだから、この対数関数が取りうる値全体が $t$ の範囲ということになる。
対数関数が取りうる値とは、対数ってそもそも指数なわけで、特に今$3^{♠}$の形をしている右肩の値のことだ(対数の定義より)。特段今制約がないので、右肩には好きな数を乗せることができる。つまり、実数全体を動く。
対数関数というくらいだから、関数としてグラフに書いてみても明らかだ。対数関数って
こんな感じで、下にはどこまでも下がるし、上にも緩やかだけどずっと伸びていく。ということで、答えは②の実数全体だ。グラフを見ながらの消去法でもいいけど、そんなことするまでもない。
で最後の問。この実数全体を動く $t$ に対して、
③: $t^{2}-3t + 3\log_{3}c \geqq 0$
が常に成り立つための条件を考える。もともとは対数だったけど、$x$は死んで、$x \geqq 0$という意思を $t$ が実数全体を動くことで引き継いだわけだから、ただの $t$ の二次関数として考えてもよいということだ。
ということは、二次関数が常に正ってことだから、$x$軸の上に浮かんでいるということになる(或いは、=0としたときの解を持たないということ)。
この辺はどんなアプローチでもいいと思うけど、二次式に対する対応は、方程式的なアプローチかグラフ的なアプローチしかそもそも高校数学で習わないわけで、そんなに道具も多くなくて故に迷うこともない。
$x$軸の上に浮かんでいるということは、判別式が負と解釈できるから、
$3^{2}-4\cdot 1\cdot 3 \log_{3}c \leqq 0$
$\Leftrightarrow \log_{3}c \geqq \dfrac{3}{4}$
なる。これでヌ、ネはわかった。
次に目的だった $c$ の範囲を求める。今求めた不等式から考えるわけだが、$c$ は対数の真数部分にある。真数にある指数は気軽に対数の外側に出せるが、指数の部分以外は難しい。
対数から取り出すのが難しければ、対数のままで考えるしかない。対数関数は先程の上のグラフから明らかに
$\log_{3}A \geqq \log_{3}B$ のとき
$A \geqq B$
が成り立つ(つまり$y$ 軸でより上のものは、$x$ 軸でより右側に値を持つ)。これは対数関数が単調に増加していることを式で表現した形になっている。
ということで、両辺対数で表現してこの不等式に持ち込めばいい。対数から取り出すのは難しくても、普通の数を対数で表すのは簡単だ。
$A=A\cdot 1=A\cdot \log_{3}3=\log_{3}3^{A}$
という変形ができる故だ。 ズゴックを陸上戦に持ち込めないなら、水中で戦える実装をするしかないというアイデアだ(なんの例えかわからなければ無視の程)。
ということで、
$ \log_{3}c \geqq \dfrac{3}{4}$
$\Leftrightarrow \log_{3}c \geqq \log_{3}3^{\frac{3}{4}}$
これで
$c \geqq 3^{\frac{3}{4}}$
とわかる。$3^{\frac{3}{4}}$を根号で表すと
$3^{\frac{3}{4}}={}^{4}\sqrt{3^{3}}={}^{4}\sqrt{27}$
となり、ノ、ハ、ヒが求まった。
今回はここまで。
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