新社会人になったばかりの頃(いや、就活期もそうだったか)、諸先輩方から日経新聞を読む習慣をつけろと言われた。直接的にこれといった理由があるというよりも、社会人としての常識だという口ぶりだった。
そんなもんかと素直に受け入れたボクはずいぶんと長い間購読し続けた。途中から電子版に切り替えて、地球には優しくなったけど。
振り返って、何かの役に立ったかなと考えると、お偉い方の話で
「今日の日経にも載ってたけど…」
とはじまったときに、あーその記事読んだなと思うことくらいな気がする。でも、結局その偉い人は中身を話してくれるので事前に読んでおくことの効果は薄い。ちなみに経済指標のためというなら、そういう情報はネットで無料公開されている。
一応断っておくが、営業の人たちの中には顧客との話に必要だと言っている同僚もいるので、あくまでボクの仕事の観点での話だ。
ガジェットやライフハック的な話は好きなので、この頃くらいから個人的趣味ではGizmodoやLifehackerは読んでいた(Lifehackerは途中から開始したような)。感覚的にはこういったサイトの情報のほうが楽しいし、役に立っている気がした。
回覧するサイトが増え始めた数年前から、新聞を読むことに違和感を持ち始めた。前日の世の中のアップデートを把握するのに、あまりに非効率ではないかと。
そして、有識者や業界の専門家の意見も含めてニュースが読めるキュレーションメディアNewsPicksを使うようになってからはその感触はより確かになった。
例えばわかりやすいところから費用の面でもまるで違う。
日経新聞(電子版):4,200円 www.nikkei.com
NewsPicks(プレミアムプラン):1,500円 premium.newspicks.com
となっていて、2,700円もの違いがある。この差額で更にいくつかのサブスクリプションサービスを契約することもできる。金銭的バランスを考えると、NewsPicksと差額の使いみちの全部と新聞の価値を測るべきだ。
で、僕自身が新聞から切り替えた最も大きな動機は、情報の最適化だ。
それってどういうことかというと、得た情報というのは何らかの形でいつかはアウトプットしないと意味がない。自分の仕事に活かすとか、プライベートを充実させるとか。情報とは消費期限付きの道具なのである(時々とても期限の長いものがあるけど)。使いみちがある程度見えるもののほうが取捨選択をするときに迷いが少ない。
換言すれば、毎日の情報入手手段の選択は、伝統的なワンサイズのスーツを買うか流行に敏感なセミオーダーのスーツを買うかの選択みたいなものだ。どっちが自分のスタイルに合うかは仕事や生活によるけど、新聞一辺倒である必要はないはずだ。
毎日お気に入りの洋服で生活をしよう。
- 作者: 虚構新聞社
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