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【問題解説】センター試験平成30年度本試験 IA 第1問(2)

第1問の続きです。この分野が得意になれば、会話の中でロジカルなヤツか、面倒なヤツと思われること間違いなしです

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(1) まずは(a)の真偽判定から。 よく学校とかではこういう問題はベン図を書いて考えましょうと言われるんだと思います。間違ってはいませんが、ベン図は万能薬ではありませんし、別の考え方で考えてみます。

$A \subset C$は包含関係を示していますが、つまり$A$の要素はすべてもれなく$C$の要素ということです。問題文を当てはめると、
20の約数はすべて偶数
となります。

これは約数及び偶数とは何かわかっていれば簡単です。20を割り切れる数字(約数)は2の倍数(偶数)だけなんてことはないので、これはです。

全てもれなく偶数であることを確認するわけですから、奇数が約数に入ってないよねということが確認できればいいわけです。そして、20には1と5がいたというシナリオで誤にたどり着きます。

こんな容易な問題ではあまり困ることはありませんが、我々は大人になるに連れて概念的な用語でモノを語るようになります。大切なのはそれを簡単な文で表して説明ができることです。ここでは、約数だとか偶数という言葉(特に約数)をちゃんと何であるか説明できれば解答に迷うことはないはずです。

つぎに、$A \cap B=\emptyset$を考えます。20を割り切れる数で、3の倍数になっている数なんてないよということですが、そもそも20を3で割り切れないのでこれはです。ゆえに答えは②になります。

$A$、$B$のそれぞれの集合の要素を書き並べて、両方に出てくる数字がないことを確認するのも解法の一つですが、

$A \cap B=\emptyset$
$\Rightarrow$
20を割り切れる数で、3の倍数になっている数なんてないよ

という翻訳をする方がおしゃれです。20の約数かつ3の倍数といわれて、すぐにそんな数ないなとイメージできる人はいいですが、普段馴染みがある用語を平易な言葉で表せるようにしておく数学以外の分野で物事を考えるときにも役に立ちます

そろそろまた電子書籍書いてみようかな。